自転車旅スケッチ 1994年  Istanbul 編

 1994年の夏、イスタンブールを基点にトルコを巡り、ブルガリアとルーマニアに足を伸ばす、自転車スケッチ 旅を行いました。しかし残念なことに、旅の最後、ブルガリアでフル装備の自転車丸ごと盗難にあってしまいました。バスでイスタンブールに戻って帰国便を待 つことになりました。

 イスタンブールで新たに水彩スケッチ用具を買い求め、飛び立つまでの間に、イスタンブールの旧市街でスケッチを重ねました。スケッチ終了時に紙面裏へ書 き込んだコメントには事件直後の不安定な感情が見られます。それらの現場スケッチ、16点をごらんください。 サイズはいつものスケッチブックより小さめのF4(2100x297mm)です。

 

 

 元はキリスト教会寺院だったが、イスラム教モスクに改修されたアヤソフィア。その外観の色から、若い衆は「アカソフィア」と呼んでいた。 芝生の上でスケッチしていたが、危惧どおりに、ガードマンに追い立てられた。場所を変えて角度の違いを計算しつつのスケッチとなる。

 

 

 右手のハネダン絨毯店は泊まっているユースホステルと同経営だった。後に、店先の裸の兄ィをユースホステルでしょっちゅう見ることとなる。

 

 

 左手の小船では鯖をから揚げにしている。ここの鯖サンドには何度お世話になったことだろう。このとき、1ヶ2万リラ。 遠景にトプカプ宮殿が見える。

 

 

 金角湾に架かり、旧市街と新市街をつなぐガラタ橋。モームレスのがきどもに絡まれて腹を立ててしまった。筆一本を取っていこうとする子供を追って取り返してくる。神経から手が振るえる。

 

 

 人が多くて、その上車もしょっちゅう目前に停まるし、ろくろく視界が効かぬ状況でのスケッチ。

 

 

 グランバザール近く。右手のキョフテ屋で、スケッチ終了後にキョフテサンドを買った。キョフテは羊肉のミニハンバーグといったもの。トルコで最もポピュラーなファーストフードだろう。

 

 

 泊まっているホステルの屋上からスケッチ。空を塗り、海を塗り、朝飯を食いながら、画面の水が引いて加筆できるようになるのを待つ。

 

 

 やはり小船の鯖サンド屋がある。ここのは野菜が多くてちょっと豪華。3万リラ。遠景はやはりトプカプ宮殿。

 

 

 店の表で若い衆が絨毯をつくろっている。この店で絨毯を土産に買った。それは、帰国時の唯一の荷物になった。これらのスケッチを除いては。

 

 

 泊まっているホステル、ハネダンユースホステルの屋上から朝にスケッチ。サマータイムが終わって1時間繰り下がり、早起きしたようで、なんだか得したような気になる。

 

 

 大量の鳩が餌に集まるあたり。風が吹くと、羽、餌、糞などが舞い上がり、埃っぽい。

 

 

 丸々と太った猫どもがたむろしているあたり。

 

 

 目前の小さなジャミィ(寺院)、ミナレット(尖塔)もない。キューポラ(丸屋根)の先頭に小さなスピーカーが付けられている。これ からマイクロフォンをいじるガシャガシャ音が響き、続いて肉声のアザーン(祈祷の呼びかけ)が流れてきた。1時過ぎか? 小さな無名のジャミィだが、この アザーンの歌いっぷりは悪くない。
 いつもは、左手にあるトプカプ宮殿の観光団体バス駐車場となるこの通り、休館日月曜日の今日はスキスキだ。

 

 

 日付けが25日と、間違えている。張り付いて見物していた少年が日付け間違いを指摘してうるさい。

 

 

 やはり朝飯を食いながらスケッチ。

 

 

 「ラブラーシュ、ラブラーシュ」スケッチしながら、売り声を掛けさせられる羽目になってしまった。左手の果物屋の親父さんからもらったもの、リンゴ、ナシ、キウリ2本、ブドウ2房。 ホステル近くの通りには水曜日に市が立ち、生鮮食品を求める客でにぎわう。

 

 

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